マルケ
2012年09月16日
DOC ロッソ・ピチェーノ スーペリオーレ “ロッジョ・デル・フィラーレ” VELENOSI

名称 | Rosso Piceno DOC Superiore "ROGGIO DEL FILARE" |
収穫年 | 2006年 |
カテゴリー | DOC |
品種 | モンテプルチアーノ種、サンジョヴェーゼ種 |
生産地域 | マルケ州アスコリ・ピチェーノ県 生産者VELENOSI社(FACEBOOK有り) |
料理 | ラザーニャ、子豚の丸焼き(ポルケッタ)、子羊のグリルなど |
コメント | カシス、ブラックチェリー、スミレの花、腐葉土、ココアパウダー、スムーズなアタック、溶けていく印象、まとまりのある果実味、落ち着いた酸味、しなやかな芯のある、飲み頃 |
近況ですが、来週は木曜日〜日曜日までフィレンツェでイベントのため忙しくなりそうです。金曜だけはシエナに残り、カンポ広場にある市庁舎で重要な夕食会のサービスの仕事もあります。
イベントもちょこちょこアップしていきたいと思います!
さて今回ご紹介するワインは中部マルケ州の赤の辛口です!原産地呼称ロッソ・ピチェーノDOC。
1968年にDOC登録。(かなり初期ですね)
ブドウ品種規制は、モンテプルチアーノ種が35%〜70%、サンジョヴェーゼ種が30〜50%、地品種が15%まで。(サンジョヴェーゼ85%以上でサジョヴェーゼ表示)
マルケ州のアンコーナ県、マチェラータ県、アスコリ・ピチェーノ県などの広い範囲で生産されます。
今回のボトルは南側アスコリ・ピチェーノ県の生産区にあるヴェレノージ社のものです。


アブルッツォ州のDOCGモンテプルチアーノ・ダブルッツォ・コッリーネ・テラマーネのテーラモからも程近いマルケ州の南に位置する地区。西はサグランティーノ種でも知られるモンテファルコのあるウンブリア州が隣接しています。
DOC MONTEFALCO ROSSO 2006
生産者 TERRE DE LA CUSTODIA
DOCG SAGRANTINO DI MONTEFALCO 2004
生産者 MADONNA ALTA
今回のヴェレノージ社の“ロッジョ・デル・フィラーレ”は去年の11月に東京で行ったエノテカイタリアーナのセミナー&試飲会でも醸造家ヴィットーリオ・フィオーレ氏とエノテカイタリアーナのセレクトとしてリスト入りしたボトル。モンテプルチアーノとサンジョヴェーゼで、18ヶ月のバリック熟成。味わいは繊細かつ芯のあるワインで、やさしく柔らかい口当たり。味わいのバランスがすばらしく、コストパフォーマンスもかなり良いと思います。
ヴェレノージ社は1984年から自社生産を始め、93年にこのロッジョをリリース。一躍全国にロッソ・ピチェーノの名を知らしめる重要なラベルとなりました。ほかに約20ラベルほどのラインがあり、白用のペコリーノ種、ヴェルディッキオ種、シャルドネ種、パッセリーナ種、DOCGオッフィダ(ペコリーノ)や赤ラクリマ・ディ・モッロ・ダルバDOC、アブルッツォ州の畑ではモンテプルチアーノ・ダブルッツォなど、さまざまなボトルを生産しています。
デツィ社もお気に入りですがヴェレノージの今回の赤も秀逸!
DOC ROSSO PICENO SUPERIORE "CAMPO DELLE MURA" 2003
生産者 MONCARO
DOC LACRIMA DI MORRO D'ALBA 2007
生産者 LUCCHETTI
IGT MARCHE ROSSO "REGINA DEL BOSCO" 2004
生産者 FATTORIA DEZI
お知らせ
9月20日〜23日にフィレンツェで行われるEXPO RURALE2012のイベントにエノテカイタリアーナとして参加予定。→EXPO RURALE 2012公式サイト(イタリア語)
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nobufico at 08:00|Permalink│Comments(15)│
2011年08月19日
IGT マルケ・ロッソ “レジーナ・デル・ボスコ” FATTORIA DEZI

名称 | Marche IGT rosso "REGINA DEL BOSCO" |
収穫年 | 2004年 |
カテゴリー | IGT |
品種 | モンテプルチアーノ種100% |
生産地域 | マルケ州アスコリ・ピチェーノ県 生産者FATTORIA DEZI社 |
料理 | 赤身肉、肉の煮込み料理 |
コメント | 柔らかみのあるアタック、赤黒系果実、まとまりと丸みのある、少し野菜香、ビターチョコレート、枯葉、繊細なタンニン、少ししっとりした印象、上品さ、飲み頃 |
主にサンジョヴェーゼ種とモンテプルチアーノ種から生産される赤が多いようです。
今回のボトルはマルケを代表するワイナリーの一つでもあるDEZI社のIGTの赤で2年バリック熟成のモンテプルチアーノ100%です。モンテプルチアーノ種はサンジョヴェーゼ種などと比べるとより柔らか味や果実のコク、しっとりした印象を感じます。レジーナ・デル・ボスコ(森の女王)という名が付けられたボトルでしたが、上品さ、柔らかみ、とても洗練された造りで美味しかったです。まさに飲み頃といったバランスの良さを感じる状態でした。
エノテカで売っているマルケ州の赤の辛口ワイン
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nobufico at 07:39|Permalink│Comments(24)│
2011年02月10日
DOC ヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・イエージ クラッシコ リゼルヴァ

名称 | verdicchio dei castelli di jesi classico riserva DOC |
収穫年 | 2003年 |
カテゴリー | DOC |
品種 | ヴェルディッキオ種 |
生産地域 | マルケ州 生産者MONCARO社 |
料理 | 魚介系全般(リゾットやパスタ、魚のグリル) |
コメント | 落ち着いた麦わら色、熟した洋ナシや桃の果実実、ミルクティー、アルコール感、黄色い花、樽からくる上品なヴァニラ香、蜂蜜、柔らかくエレガントな味わい |
ヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・イエージという長い名前ですが、要は、マルケ州アンコーナ県のやや内陸イエージ周辺で造られる『ヴェルディッキオ種』からなるワインです。ヴェルディッキオ・ディ・イエージ(イエージのヴェルディッキオ種)とシンプルにすればいいのになあ、と思いますが事情があるのでしょう。『イエージの城(カステッロ)のヴェルディッキオ種』という名前になっております。まさに、シロワインです。。。(しーん)
さて、このヴェルディッキオはアドリア海の魚介類と抜群の相性をもつといわれる白ワインです。中部イタリアにおいては最も重要な白の産地といってよいと思います。生産量も約2400万本とかなり多く、世界中にも輸出されています。日本のスーパーやワインショップでボトルが魚のような形のワインを見たことがないでしょうか?それはこのヴェルディッキオの伝統的なボトルです。(しかしながら今では主流とはいえないほど少ないと思います。今回のボトルも普通のボトルです)
また、よくご覧いただくとわかりますが、ラベルに『CLASSICO RISERVA』と表記が確認できます。これらの付加表記は当然意味があるんですが、この2つはまったく別々の意味を持っています。まずクラッシコというのは、クラシック、いわば『伝統的な』、とか『古くからある』、といったニュアンスで使われるイタリア語です。つまりクラッシコというのは、古くからそのワインを造っているワイナリー、地区というような意味になります。ということで新参ワイナリーよりも歴史、伝統があり、昔からブドウ栽培に適した環境の整っている地区という目安になるのです。
次にリゼルヴァですが、リザーヴ、熟成させている期間が無表記のものよりも長いものと考えてください。このリゼルヴァと表記するための法的条件である最低熟成期間というものは各自治体によって違います。このヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・イエージの場合は、最低でも19ヶ月の熟成を経ていないとリゼルヴァボトルとして出荷はできません。その中で木樽での熟成などにより、フルーティでコクのある辛口のワインに、ヴァニラやトースト、スパイスなどの香りが加えられてまた違う風味のワインに仕上がるのです。(より美味しいとはいいません、好みや状況にもよりますので)
なので、ただのヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・イエージもあればクラッシコと付加表記してたり、今回のようにクラッシコ リゼルヴァだったり、ただのリゼルヴァだったりと多様な種類があるわけです。
ちなみに1年前の2010年の2月には、このヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・イエージの『リゼルヴァ』表記のもの(クラッシコ リゼルヴァも含む)に限り、DOCG(統制保証原産地呼称)の登録が認められました。※同時にイエージよりもさらに内陸のマテーリカ地区のヴェルディッキオ・ディ・マテーリカの『リゼルヴァ』もDOCG認定となっています。
今回のMONCARO社のボトルですが、2003年ものということで白としてはかなり古いですが、色あいも失せず、酸も心地よい、樽のニュアンスも抜群で最高のパフォーマンスでした。エノテカのレストランでお昼を食べた時にたまたま飲んだんですが、思わずこのブログのためにカメラを取りに席を立ってしまいました。エノテカのワインショップで12ユーロ以下です。
イタリアエノテカで売っているVERDICCHIO
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nobufico at 09:39|Permalink│Comments(10)│
2010年07月24日
DOC ラクリマ・ディ・モッロ・ダルバ

名称 | lacrima di morro d'alba DOC |
収穫年 | 2007年 |
カテゴリー | DOC |
品種 | ラクリマ種主体 |
生産地域 | マルケ州 生産者LUCCHETTI社 |
料理 | サラミ、アンテイパスト、ライトな肉料理、パスタ |
コメント | フレッシュで豊かなふんわりとした赤い果実味、甘酸っぱいイチゴジャム、スパイス、山椒、花のつぼみ、フローラルでチャーミングな印象、バラ。余韻に心地よい苦味。 |
ダルバといってもバルベーラ・ダルバなどの北イタリアのピエモンテ州のアルバ地方のワインではなくて、マルケ州のアンコーナ県のモッロ・ダルバ地区周辺で造られているものです。
濃いルビー色で、濃密な香り、まろやか。何より第一印象として赤いフレッシュな果実味のほかに芳香性の高い花の香りがあります。本当に花を飲んでるような(笑)。
生産量自体も多くないので、日本には入ってないのかもしれません。(輸入したいなあ)
ルッケッティ社はワインガイド誌VINI BUONI D’ITALIA2010にも登場し、このボトルのスーペリオーレ(ある一定のアルコール度と熟成に達したもの)タイプは4つ星を獲得していました。そちらもぜひ試してみたい^^
ちなみにマルケ代表の白用ブドウ、ヴェルデッキオも栽培しています。
スペイン人の友達サビーナも絶賛?のパフォーマンス、5ユーロ以下!(笑)
エノテカで売っているlacrima
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nobufico at 02:18|Permalink│Comments(26)│
2010年03月03日
DOC ロッソ・ピチェーノ・スペリオーレ カンポ・デッレ・ムーラ
名称 | rosso piceno DOC superiore "campo delle mura" |
収穫年 | 2003年 |
カテゴリー | DOC |
品種 | モンテプルチアーノ70% サンジョヴェーゼ30% |
生産地域 | マルケ州 生産者TERRE CORTESI MONCARO社 |
料理 | 赤身の肉類 肉ベースのパスタなど |
コメント | 森の赤い果実、プラム、少しスパイス、程よいタンニンの中ボディ |
コーネロもピチェーノも、中部イタリアを代表するサンジョヴェーゼ種とモンテプルチアーノ種を混醸して造られます。コーネロの方はモンテプルチアーノ種の比率が85%以上でなければならない規定が設けられています。
マルケ州のワインはまだ日本では知名度が低いですが、ボディもしっかりしたワインを造り出すこともでき、コストパフォーマンスにすぐれたワインがある地区だといわれています。
個人的に普段イタリアで生活する上で、一番摂取してるタイプのワインは間違いなくサンジョヴェーゼ主体のものとか、モンテプルチアーノ主体のものなど、この2品種からなるものだと思います。安くてうまいのが一番ですよね(しっかし最近毎日お酒飲んでるなぁ。。)
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nobufico at 01:00|Permalink│Comments(8)│