IGT

2013年04月06日

IGT トスカーナ ヴェルメンティーノ・ネーロ “ヴェルネーロ” SCURTAROLA

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名称IGT Toscana rosso"VERNERO"
収穫年2005年
カテゴリーIGT
品種ヴェルメンティーノ・ネーロ種
生産地域トスカーナ州マッサ・カッラーラ県
生産者SCURTAROLA
料理猪などのラグーパスタ、豚、牛肉のグリル
コメントブラック・チェリー、プラム、丁子、スパイス、ほろ苦さ、スムーズなアタック、マニキュア、酸味のある香り、動物臭のニュアンス、バランスの良い
皆さん、こんにちは。シエナは春がようやく訪れて暖かい日々が。。。。といいたいところですが、雨の日が多く、それも少し寒い日が続いている状況です!
春らしい日が待ち遠しいです。

7日の日曜日から、いよいよイタリア最大のワインの見本市“VINITALY”(ヴィーニタリー)がヴェローナで始まります。
エノテカイタリアーナの出展ブースは8番トスカーナの16Bスタンドです。
僕は今回もシエナ店舗の残留組(笑)なので初日の日曜日だけの参戦です!
1日ですがいろんな生産者と会える機会なので楽しみです!

さて、今回ご紹介するワインはトスカーナ州の赤辛口。ヴェルメンティーノ・ネーロと呼ばれる今では希少な品種のワインです。

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トスカーナ州10県の最北、リグーリア州と接するマッサ・カッラーラ県のスクルタローラ社。150年ほど前からロリエリ家のファミリーは、このアプアーネ山の麓、コッリ・ディ・カンディア(カンディアの丘)でワイン生産を行ってきました。

ワイン生産における信念は、伝統品種に価値を与えること。
トスカーナワインをエノテカではたくさん試飲してきましたが、強い個性を感じることのできるワイナリーの一つです。国際色を意識した華やかなワイナリーも多い中、地元に密着した個性的なワインを産出します。

第二次世界大戦後葬られた品種でありながら、1987年にロリエリ家は知人の勧告からヴェルメンティーノ・ネーロの品種を育成し、単一で生産を行います。それは彼らの父や祖父が愛したブドウでもあったのです。
こうして1989年、スクルタローラのヴェルメンティーノ・ネーロ、“ヴェルネーロ”が誕生。
生産性はあまり優れていないため、2005年も2056本という少数のみの生産。

ほのかにほろ苦さを感じる果実味が豊かで綺麗な赤です。白もエノテカ取り扱いで2種あり、1981年DOC登録のカンディア・デイ・コッリ・アプアーニとIGTのヴェルメンティーノですがどちらも“地”を感じる白でお勧めです。

このワイナリーは、同僚ソムリエの推しもあるところですが日本にはまだ入っていません。行ってみたいワイナリーの一つでもあります!

機会があればぜひエノテカイタリアーナでお試しください!

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nobufico at 06:04|PermalinkComments(57)

2013年03月18日

IGT ラツィオ “トッレ・エルコラーナ” CANTINA COLACICCHI

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名称Lazio IGT "Torre Ercolana"
収穫年2004年
カテゴリーIGT
品種チェザネーゼ種、カベルネ・ソーヴィニョン種、メルロー種
生産地域ラツィオ州フロジノーネ県アナーニ
生産者CANTINA COLACICCHI社
料理セコンド、野鳥、セミハード〜ハードチーズ
コメント熟したイチゴ、プラム、カシス、黒胡椒、カッフェ、チョコレート、繊細、みずみずしい充実した果実味スムーズなアタック、うまみ、ツヤと透明感、上品でまとまりのある、ほどよくこなれたタンニン、バランスのよい
皆さんこんにちは!3月も後半に入りました!東京などではすでに桜も咲いているのでしょうか?
シエナはまだ夜は寒くて、お天気もぐずついた日々が続いています。早く暖かいシーズンになるといいんですが!

2月はシエナ県各地でワインのアンテプリマという見本市がありました。そのご報告も日を改めて(笑)アップしていきたいと思います。

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ラツィオ州フロジノーネ県アナーニの生産者コラチッキ社のIGTの赤!
土着品種のチェザネーゼをベースに国際品種のカベルネソーヴィニョンとメルローをブレンドしています。
チェザネーゼはラツィオ注目の土着黒ブドウの一つですが、チェザネーゼ・デル・ピーリオというDOCGも誕生しています。ピーリオはアナーニの北隣の地区です。
“トッレ・エルコラーナ”とはERACLE=ERCOLE=ヘラクレス
ギリシャ神話のヘラクレスの塔というような力の象徴たるワイン名。

2004年のボトルで、まとまりが出てタンニンもこなれ具合が良く、旨みのある洗練された果実味、10年近くの熟成を経てもなおみずみずしさの際立つ味わい深い一本でした。

全国で、土着品種(ヴィティーニ・アウトクトニ)へ国際品種(ヴィティーニ・インテルナツィオナーリ)をブレンドするワインが見られますが、イタリアならではのワインの奥深さを物語ってくれます。

機会があればぜひお試しを!

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nobufico at 03:13|PermalinkComments(32)

2013年01月09日

IGP ラツィオ シャルドネ “カランキ・ディ・ヴァイアーノ” PAOLO E NOEMIA D'AMICO


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名称Lazio chardonnay IGP "CALANCHI DI VAIANO"
収穫年2010年
カテゴリーIGP
品種シャルドネ種
生産地域ラツィオ州ヴィテルボ県カスティッリョーネ・イン・テヴェリーナ
生産者PAOLO E NOEMIA D'AMICO
料理アンティパスト、魚介のフライ、サーモンクリーム系パスタ
コメント果実味とやわらかな風味・酸・苦味、白桃、マンゴー、アプリコット、蜂蜜、バランスのよい
皆さん、明けましておめでとうございます。今年もイタリアワインをシエナより紹介していきますので宜しくお願いいたします。

さて2013年の一本目はラツィオ州の辛口の白ワインです。シャルドネ種100%のボトル。エノテカ・イタリアーナの500以上の加盟ワイナリーとしてはわりと新しいパオロ・エ・ノエミア・ダミーコ社のものになります。

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トスカーナ州の南、ラツィオ州とウンブリア州の境にあります。このシャルドネ“カランキ・ディ・ヴァイアーノ”はIGPラツィオ、赤のピノ・ネロ“ノットゥルノ・デイ・カランキ”はIGPウンブリアとなり、まさに畑で州を跨いだ生産となっています。
カランキとは雨や風によって風化した丘陵、山のこと。生産地域の西にはジブリのアニメ「天空の城ラピュタ」のイメージになったといわれる「チヴィタ・ディ・バーニョレージョ」という町がありますが、この町もその風化によって丘の上にとり残される形となりました。
町が風化に埋もれてしまうのは悲しいですが、雄大な自然の広がる土地がイメージできます。

原産地呼称ワインとしてはプロカニコ、グレケット、マルヴァジア、シャルドネの4品種からなる“DOPオルヴィエート”も生産。地図を見ると、南にラツィオのモンテフィアスコーネなどと白の銘醸地としても申し分ないエリアとなっています。

今回のボトルはステンレスタンク熟成9ヶ月、瓶内2ヶ月となっていますが、興味深い点としては醗酵を行う際に80%はステンレスタンクでの醗酵なのですが、20%はバリック樽で醗酵を行うということです。
・・バリック?(正直バリックの醗酵というのは聞いたことがないです。

パオロ・エ・ノエミア・ダミーコのHPはなんと日本語もあるので興味ある方覗いてみてくださいね。パオロさんとノエミアさんのワイナリーの歴史や、カランキの写真などもご覧になれます。
日本語があるから日本にも入荷してるのだろうと思ったんですが、ネットではあまり出てこないですね。。

ご機会があればぜひ試してみてください!

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nobufico at 03:50|PermalinkComments(9)

2012年12月26日

IGT トスカーナ “メメント” LE BUCHE

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名称IGT Toscana "MEMENTO"
収穫年2007年
カテゴリーIGT
品種サンジョヴェーゼ種50%、シラー種50%
生産地域トスカーナ州シエナ県サルテアーノ
生産者LE BUCHE社(FACEBOOK有り)
料理牛煮込み、ジビエ、熟成チーズ
コメント樽のニュアンスと果実味のバランスが良い、黒みがかった、しっとりと柔らかい、ブラックチェリー、森のベリー類、丁子、あたたかみ、心地よい甘酸っぱさ、上品で心地よい余韻
皆さんこんにちは!今回はトスカーナに戻り赤の辛口ワインのご紹介です。
トスカーナは10県から成っていますが各県でいろいろなワインが存在し、生産されています。ブドウの種類も様々ですが、単一の品種で作られるものもあればブレンドのものもあります。
ブレンドにも色々なタイプがありますが多くの場合は、ある1種のブドウがベースとなっていて補助の役割で他の種が加えられるというパターンです。補助というのは、香りや色合い、渋みを加えるもしくは和らげるなど、本来のベースのブドウだけでは物足りないものを補う意味です。

サンジョヴェーゼは素晴らしいブドウですが100%で作るとタンニンによる渋みや酸味がとても刺激的です。そのままではなかなか飲みづらい。ではどうするか。
A、熟成させる
B、他のブドウを混ぜて柔らげる。

Bの発想で生まれたのがキァンティです。

トスカーナ州スーヴェレートのペトラ社のジンガリやシチリアのフィッリアート社のクアテルというラベルなどは4つの品種が25%ずつという配合。
50%ずつの配合で有名なトスカーナワインだと、まず浮かぶのがその名も50&50(チンクワンタ・エ・チンクワンタ)というラベル。カパンネッレ社とアヴィニョネージ社のコラボで生まれたスーパートスカーナでサンジョヴェーゼとメルローのボトルです。また貴族マッツェイ家フォンテルートリのシエピというラベルも同じくサンジョヴェーゼ+メルローのボトル。前者、後者ともトスカーナワインの中でも特に高価なワインのものです。

さて今回、ジュゼッペ&リッカルド・オリーヴィが設立したレ・ブーケ社の“メメント”というラベル。サンジョヴェーゼに、トスカーナとしてはまだまだ認知度は高くないシラー種を50%ブレンドしています。
カベルネ系やメルローなどの品種はサンジョヴェーゼにブレンドされることには何の違和感も覚えなくなってきましたがサンジョヴェーゼ+シラーというブレンドはあまり見かけません。トスカーナのシラーは以前100本目記事で取り上げたダル・チェロ社のクラニスなどアレッツォ県のコルトーナではシラー種の名醸地としてすでに成功を収めていますが他の地区では試みる生産者は多くないのです。
サンジョヴェーゼとシラーの50%ずつのブレンドですが、サンジョヴェーゼへの補完というよりもよりクリエイティヴで芯のあるワインを創りあげる目的でのブレンドといえそうです。サンジョヴェーゼの個性だけではなくシラー種のもつ厚み、香り、果実味を加えてまとめ上げたワインです。シラー種は225Lバリック樽、サンジョヴェーゼ種は500Lの樽にて熟成。(どちらも新樽か2度目の樽。)熟成後ブレンド、ボトル詰めして12ヶ月〜18ヶ月の貯蔵。
2つの異なる品種が見事に一体化してお互いを高めあっているようなワイン。

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シエナ県の南東。モンテプルチアーノよりもさらに先のサルテアーノ。シラーの生産の盛んなコルトーナもそれほど遠くありません。

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レ・ブーケ社参加のワークショップINエノテカの過去記事→コチラ

レ・ブーケ社は他にもヴェルディッキオを使った白や、トスカーナ古代品種プニテッロのボトルも生産しています。
先日フィレンツェ郊外で行われたガイド高評価のトスカーナワインを集めた試飲会でも登場していました。ご機会あればぜひ!

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nobufico at 08:23|PermalinkComments(30)

2012年10月08日

IGT ヴィニェーティ・デッレ・ドロミーティ“サン・レオナルド” SAN LEONARDO

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名称Vigneti delle Dolomiti rosso IGT "SAN LEONARDO"
収穫年2005年
カテゴリーIGT
品種カベルネ・ソーヴィニョン60%、カベルネ・フラン15%、カルメネーレ15%、メルロー10%
生産地域トレンティーノ・アルトアディジェ州トレント県
生産者SAN LEONARDO社(FACEBOOK有り)
料理牛の煮込み、羊肉ロースト、ジビエ料理
コメント充実感のある果実味、熟したプラム、ブラックチェリー、青くささ、アルコール、まとまりのある、柔らかく上品な、タンニン
皆さん、こんにちは!今回は北部からのボルドースタイルの赤ワインのご紹介です。
トレンティーノ・アルトアディジェ州という州はイタリア北部に位置する州。南部トレンティーノと北部オーストリアに接するアルトアディジェに分けられる州です。
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トレントの町はシエナからは約390km、ヴェローナよりもさらに北です。ワインイベントの催事でドイツへ行った際は、ちょうどトレント−ボルツァーノと高速道路で縦断し、オーストリア→ドイツ入りしました。トレンティーノ−アルトアディジェは高い崖山がサイドにそびえる独特のロケーション。高速道路の周りには一面のブドウ畑が広がり著名ワイナリーの看板も見かけました。

今回の銘柄は地方表示登録IGTヴィニェーティ・デッレ・ドロミーティ。
「ドロミーティの畑」という意味で、東アルプスの山郡の世界遺産ドロミーティを指した地方となります。

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地図の南部、ガルダ湖周辺にはガルダ、ルガーナ、バルドリーノ、ヴァルポリチェッラ、コッリ・エウガネイなどのロンバルディア州とヴェネト州の銘醸地区も。

生産者はサン・レオナルド社でワイン生産で約300年の歴史を持つワイナリーです。オーナーと親交のあったジャコモ・タキス氏(トスカーナ州アンティノーリの醸造責任者としてサッシカイアやティニャネッロを生み出した醸造家)の協力よって生み出されたのが今回の「サン・レオナルド」。2000年からはカルロ・フェッリーニ氏に醸造担当が引き継がれたようです。

こちらのワインも2011年11月の東京イタリアワインウィークでエノテカの試飲セミナーワインとしてリスト入りしたものでした。味わいは複雑性のある香り、野性味のある青くさみ、まとまりのある構成のしっかりしたワイン。熟成させてさらに進化していくポテンシャルのあるワインと言えそうです。まさにボルドースタイルの結晶。

15%混醸のカルメネーレ種はフランス原産品種で「カベルネ」とのシノニム。チリでは長くメルローと混同されていた品種でもあります。イタリアでは800年代に上陸し、18世紀に多く広まりましたが、生産性の効率から徐々に栽培面積は減少しました。今ではこの北東部の地方、一部サルデーニャで見かけられるようです。

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ドロミーティの情熱を機会があればぜひ!

トレンティーノ・アルトアディジェ州のワイン過去記事

DOC TRENTINO CHARDONNAY "BOTTEGA VINAI" 2006
生産者 CAVIT


DOC TRENTINO SUPERIORE MARZEMINO "CAMPOBOVE" 2005
生産者 BOSSI FEDRIGOTTI


DOC ALTOADIGE PINOT NERO 2007
生産者FRANZ HAAS


エノテカで売っているSAN LEONARDO社のワイン
 
お知らせ
10月12日〜14日にシエナホテル“ガーデン”にて第10回トスカーナワイン選考会→
前回2年前の記事こちら

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