DOCG

2013年06月22日

DOCG チェラスオーロ・ディ・ヴィットーリア・クラッシコ“バロッコ” AVIDE

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名称Cerasuolo di Vittoria Classico DOCG "BAROCCO"
収穫年2005年
カテゴリーDOCG
品種ネロ・ダーヴォラ種70%、フラッパート種30%
生産地域シチリア州ラグーザ県
生産者AVIDE
料理子羊のグリル、牛の赤ワイン煮など、半熟成〜熟成チーズ
コメント黒みがかったガーネット色、スパイス、黒胡椒、熟したプラム、ブラックベリー、柔らかみ、しっとりと深いコク、飲み頃
シチリアの赤ワインのご紹介です。

シチリア唯一のDOCGワイン、チェラスオーロ・ディ・ヴィットーリア。

チェラスオーロとはブドウの品種の名前ではなく、シチリアで“赤”の意で、アブルッツォ州などではロゼの色合いを指す言葉。《アブルッツォの方言のcirasceチラシェ(ciliegiaチリエージャ⇔チェリー、さくらんぼ)から来ているとのこと。》

1973年にDOC登録後、2005年にDOCGの認定となりました。そのDOCG(統制保証原産地呼称法)では、

ネロ・ダーヴォラ種を50〜70%、フラッパート種を30〜50%で構成することが義務付けられています。

ヴィットーリアを中心とするラグーザ県、カルタニセッタ県やカターニア県の一部において生産。

収穫翌年の6月より市場販売が可能。
今回のアヴィデのようなクラッシコタイプは古くからのより狭いエリアでの生産で収穫後2年目の4月より市場販売が可能になります。

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1882年から続くデモステネ家のワイナリーAVIDEのチェラスオーロ・ディ・ヴィットーリア・クラッシコは砂質、赤土の水はけのよい土壌の古い樹齢の畑から生産されるブドウを使用。醸造後、フランス製のバリックで8〜12ヶ月の熟成。その後、18ヶ月から24ヶ月のボトル内での熟成貯蔵後出荷となります。
エノテカに入っている今回のヴィンテージは2005年なので、実際はさらに時間をかけた後に出荷しているようです。飲み心地のよさ、ゆったりとした熟成でまとまりがあり、凝縮感のあるボリュームをスムーズに味わうことができる状態でした。


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チェラスオーロ・ディ・ヴィットーリア生産組合

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シチリア、ラグーザの情熱!


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nobufico at 14:21|PermalinkComments(84)

2012年07月28日

DOCG キァンティ・コッリ・セネージ リゼルヴァ “カザーレ” CASALE

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名称Chianti Colli Senesi DOCG Riserva "CASALE"
収穫年2006年
カテゴリーDOCG
品種サンジョヴェーゼ種主体
生産地域トスカーナ州シエナ県
生産者CASALE
料理猪肉のラグーパスタ、ビステッカ
コメント凝縮感のある果実味、野性味あるチェリー、腐葉土、きのこ、けもの臭、アルコール、しっとりした、心地よい酸味、花火のような火薬の香り
シエナの地元のワインの1つで赤の辛口、キァンティ・コッリ・セネージのご紹介です。コッリ・セネージとはキァンティのSOTTOZONA(ソットゾーナ)の1つです。
※ソットゾーナは地域を限定した際の副表示

地域(ZONAゾーナ)→小地域(SOTTOZONAソットゾーナ)→区(COMUNEコムーネ)→土地(LOCALITA'ロカリタ)→畑(VIGNAヴィーニャ)
というように小さくなるにつれ生産地域がより限定されていきます。DOC、DOCGワインの銘柄にはこういった地区を限定した副表示のあるものがあります。→参考記事「バルベーラ・ダスティ・ソットゾーナ」

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シエナ県、フィレンツェ県、アレッツォ県、プラート県、ピストイア県、ピサ県など広範囲で作られるイタリアで最も生産量の多い銘柄(モンテプルチアーノ・ダブルッツォかキァンティ)でもあるキァンティにはいわゆるノーマルのキァンティの他に、7つのソットゾーナが存在します。
せっかくなのでまとめてみましょう。

Chianti Colli Aretini キァンティ・コッリ・アレティーニ
コッリとは丘のこと。アレティーニとはシエナの東のアレッツォのことです。
要するにアレッツォ県のソットゾーナのキァンティ
サンジョヴェーゼ種が70%〜100%
地域の黒ブドウは30%まで。白ブドウは10%まで。カベルネ系は最大15%まで。
最低アルコール11、5%

Chianti Colli Fiorentini キァンティ・コッリ・フィオレンティーニ
フィレンツェ県のソットゾーナのキァンティ
サンジョヴェーゼ種が70%〜100%
地域の黒ブドウは30%まで。白ブドウは10%まで。カベルネ系は最大15%まで。
最低アルコール12%

Chianti Colline Pisane キァンティ・コッリーネ・ピサーネ
ピサ県のソットゾーナのキァンティ
サンジョヴェーゼ種が70%〜100%
地域の黒ブドウは30%まで。白ブドウは10%まで。カベルネ系は最大15%まで。
最低アルコール11、5%

Chianti Montalbano キァンティ・モンタルバーノ
プラート県とピストイア県のモンテ・アルバーノ山周辺(ヴィンチ、カルミニャーノ)のソットゾーナのキァンテイ
サンジョヴェーゼ種が70%〜100%
地域の黒ブドウは30%まで。白ブドウは10%まで。カベルネ系は最大15%まで。
最低アルコール11、5%

Chianti Montespertoli キァンティ・モンテスペルトリ
フィレンツェ県、カポルオーゴ南チェルタルド方面のソットゾーナのキァンティ
サンジョヴェーゼ種が70%〜100%
地域の黒ブドウは30%まで。白ブドウは10%まで。カベルネ系は最大15%まで。
最低アルコール12%

Chianti Rufina キァンティ・ルフィナ
フィレンツェ県、北東部ムジェッロ方面のソットゾーナのキァンティ
サンジョヴェーゼ種が70%〜100%
地域の黒ブドウは30%まで。白ブドウは10%まで。カベルネ系は最大15%まで。
最低アルコール12%

そして今回のワイン

Chianti Colli Senesi キァンティ・コッリ・セネージ


ですが、他の地区と法律的には微妙に異なっています。
シエナ県のサンジミニャーノ、カステルヌオーヴォ・ヴェラルデンガ、モンテリッジョーニ、モンタルチーノモンテプルチアーノ、ピエンツァ、シナルンガ、キウージ、などの区域で生産されるソットゾーナのキァンティ

サンジョヴェーゼ種が75%〜100%
地域の黒ブドウは25%まで。カベルネ系は10%まで。白ブドウは不可。(※ただし2015年までは白ブドウ、トレッビアーノとマルヴァジアの使用を10%まで認める)
最低アルコール12%

ということでコッリ・セネージに関しては白ブドウの使用が禁止になっていて、よりキァンティ・クラッシコに近い法律基準へと移行しているようです。

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サンジミニャーノの生産者からモンテプルチアーノの生産者までキァンティ・コッリ・セネージの畑は広がっています。
カザーレはシエナとサンジミニャーノ間にある地元で代々続く生産者でオーガニックでブドウを栽培、まさに地ワインのキァンティを作りつづけています。

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エノテカで売っているChianti Colli Senesi

エノテカで売っているChianti Colli Aretini

エノテカで売っているChianti Colli Fiorentini

エノテカで売っているChianti Colline Pisane

エノテカで売っているChianti Montalbano

エノテカで売っているChianti Montespertoli

エノテカで売っているChianti Rufina

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nobufico at 07:46|PermalinkComments(15)

2012年07月23日

DOCG コッリ・エウガネイ フィオール・ダランチョ CAFERRO

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名称Colli Euganei DOCG Fior D'Arancio DOLCE
収穫年
カテゴリーDOCG
品種モスカート・ジャッロ種
生産地域ヴェネト州パドヴァ県
生産者CAFERRO社(FACEBOOK有り)
料理甘菓子類、オレンジのジェラティーナ(ゼリー)
コメントアロマのある甘い香り、みかん、オレンジの皮の香り、ぶどうの香り、アタックに生き生きとした発泡、きれいに柔らかく消える
ヴェネト州より2010年12月に新しくDOCGとなった発泡(白)の甘口ワインのご紹介です。

ヴェネト州パドヴァ県の西のコッリ・エウガネイ地区で生産されるDOCワイン“コッリ・エウガネイ”の中で、モスカート・ジャッロ種からなるデザートと甘口スパークリングがDOCGとして独立したようです。コッリ・エウガネイは1969年から登録のDOC地区で歴史ある名醸地。多種の葡萄から白や赤、スパークリングなどが生産されています。
前回記事「DOCコッリ・エウガネイ・ロッソ “ヴィッラ・カポディリスタ”」

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パドヴァはヴェネツィアとVINITALYの開催されるヴェローナの間に位置するヴェネト第3の都市。
街の西、このコッリ・エウガネイで(エウガネイは古代ヴェネト人の意)、1950年代よりワイナリーを営むカフェッロ。わずか8ヘクタールの畑から上品で奥深い地元ワインを生産しています。HPに記述がありますが、彼らの生産する国際品種と土着品種の中でも、傑出するワインがデザートワインのパッシートと今回の甘口スパークリング“フィオール・ダランチョ”です。傾向は似ていますが、オレンジの皮のような豊かな香りをもっていて、モスカート・ダスティとはまた違う風味のワイン。余韻も柔らかく甘すぎず丁寧な造りの印象でした。
フィオール・ダランチョは至高のオレンジというようなニュアンスです。(※オレンジの花という意味もあり)目一杯太陽を浴びて完熟した糖度あふれる葡萄から創造される至高のオレンジという白の甘口スパークリング。アルコール6、5%、午後に洋菓子との組み合わせでも楽しめますね。

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nobufico at 03:33|PermalinkComments(20)

2012年05月02日

DOCG ガヴィ “ロヴェレート” MICHELE CHIARLO

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名称GAVI DOCG "ROVERETO"
収穫年2010年
カテゴリーDOCG
品種コルテーゼ種
生産地域ピエモンテ州アレッサンドリア県
生産者MICHELE CHIARLO社(FACEBOOK有り)
料理香草系アンティパスト、魚介、寿司
コメントミネラル、爽快な酸、白い花、ライム、洋ナシ、みずみずしい果実味、ほどよいボリューム、バランスの良い
ピエモンテ州の辛口白のガヴィのご紹介です。ピエモンテの重要な白、土着のコルテーゼ種100%が義務つけられているアレッサンドリア県のガヴィで造られるワイン。
今回のボトルは爽快な酸とミネラルの心地よい飲み口の白です。原産地呼称ワインとして1974年にDOC、1998年にDOCG登録となっています。

他の原産地呼称と同様に、コルテーゼ100%という品種制限があるもののガヴィは単に爽快な種類の味わいと位置づけることはできません。現にこのピエモンテの重鎮ワイナリーの1社でもあるミケーレ・キアルロ社はガヴィDOCGのみで3つのラベルをリリースしていて、ROVERETOはいわゆるGAVIのベースラインで3〜4年以内の早飲みタイプ。しかしながらFORNACIという別のGAVIは、HPによれば8年〜10年と熟成によるワインの落ち着きも楽しめるもので、ROVERETOよりもサービス温度が12〜13度と2、3度高めに設定されています。つまり、よりコクとふくよかさ、バリックによる樽の複雑性をもつワインとなっています。前者はより爽やかな前菜から魚介のパスタ。後者は、脂ののったお魚料理、甲殻類などともバランスがとりやすく推奨されるワインです。

ミケーレ・キアルロ社は1956年に創業の国際的にも地元ガイドでも評価の高いワイナリー。驚くべきは質だけでなくラベルの種類の多様さ。クーネオ県ではバローロでチェレクイオやカンヌービという畑選別のものやリゼルヴァのボトルも含め5ラベル。同じくバルバレスコが2ラベル、バルベーラ・ダスティで3ラベル、ガヴィが3ラベルです。またドルチェット・ダルバ、ネッビオーロ・ダルバ、グリニョリーノ・ディ・モンフェッラート、ロエロ・アルネイスDOCG、甘口発泡モスカート・ダスティも2ラベルあります。
個人的にはエノテカにて取扱いのあるバローロ・チェレクイオ、バルベーラ・ダスティのラ・コルト、モスカート・ダスティ“ニーヴォレ”を味わったことがありますが、どれも洗練された味わいでした。特にバローロ・チェレクイオは強く印象に残っています。

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地図を見ると、ピエモンテ州でありながらリグーリア州(トスカーナの北西部と隣接している州)の州都ジェノヴァからも近くにあるのがわかります。

ちなみにエノテカで扱いのあるガヴィ生産者としてはラ・スコルカ社も伝統ある重要なワイナリー。彼らはガヴィDOCGのスパークリングも生産しています。

エノテカで売っているミケーレ・キアルロ社のワイン
 
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nobufico at 07:26|PermalinkComments(19)

2011年12月03日

DOCG リゾン・クラッシコ “ゴッチャ” TENUTA SANT'ANNA

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名称LISON CLASSICO DOCG "GOCCIA"
収穫年2010年
カテゴリーDOCG
品種トカイ・イタリコ(フリウラーノ)種
生産地域ヴェネト州ヴェネツィア県
生産者TENUTA SANT'ANNA
料理アンティパスト、魚介のフライ、カボチャのパスタ
コメントみかん、白桃、白い花、はちみつ、滑らかな粘性のある、バランスのよい辛口
北イタリア、ヴェネト州とフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の共通DOCGワイン。リゾンという辛口の白のご紹介です。
2010年にDOCGへ認定を受けた原産地呼称ワインですが、ヴェネト州の東側のヴェネツィア県とフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の西のポルデノーネ県にまたがって広がる地区となっています。
もともとはリゾン・プラマッジョーレDOCとしてありましたが、リゾン、トカイというタイプのみがDOCGとして独立したようです。

IMG_2437ブドウ品種は、トカイ・フリウラーノ種が85%以上。残りはアロマのない地元の白ブドウです。(※アロマのあるブドウというのはゲヴュルツやブラケット、モスカートなどのブドウのこと)

クラシッコ表示のこのボトルは、より伝統的な古くからある畑の生産という意味です。またアルコール度が最低12、5%となります。(ノーマルは最低12%)

GENAGRICOLA(ジェンアグリーコラ)という大手グループの1ワイナリーであるテヌータ・サンタアンナは60年代からつづく伝統あるワイナリー。ゴッチャとはしずくという意味で、ブドウの圧搾時にむやみにプレスをかけずに自然に雫となって滴り落ちるエキスだけで醸造する仕法から付けられた名称。より贅沢に綺麗な味わいになるようです。ゴッチャのラインアップはこのボトルに限らずシャルドネ種のものやソーヴィニョン種、ピノ・グリージョ種のもの(全てDOCリゾン・プラマッジョーレ)などもあります。
2010年DOCG認定でこないだ出荷されたので目新しかったのでアップしてみました。とにかく抜群のコストパフォーマンス。ラベルもモダンでスタイリッシュ。文字と白い丸の上に光るラメのようなものがついています。(ワインのパッケージのデザインコンクールで銅賞)
機会があればぜひお試しください。

エノテカで売っているSANT’ANNA社のワイン

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nobufico at 05:12|PermalinkComments(28)