プーリア

2012年09月10日

DOC コペルティーノ リゼルヴァ “ディヴォート” APOLLONIO

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名称Copertino Rosso Riserva DOC "DIVOTO"
収穫年2001年
カテゴリーDOC
品種ネグロアマーロ種70%、モンテプルチアーノ種30%
生産地域プーリア州レッチェ県コペルティーノ
生産者APOLLONIO社(FACEBOOK有り)
料理しっかりした味付けのパスタ、赤身肉のグリル
コメントなめらかでビロードのような、ジューシーな果実味、熟したチェリー、イチジク、プラム、ピンクペッパー、漢方、丁子、甘草、ヴァニラ、糖を感じる、やわらかいタンニン
プーリア州のDOCワイン、コペルティーノのご紹介。1976年より登録のDOC地区でネグロアマーロ種主体の赤・ロゼのワインです。

ワイン法では・・

地元のネグロアマーロ種が70〜100%、マルヴァジア・ネーラ・ディ・レッチェ、マルヴァジア・ネーラ・ディ・ブリンディジ、モンテプルチアーノ、サンジョヴェーゼの4種が認定品種で30%まで(サンジョヴェーゼは15%まで)混醸できます。
※マルヴァジア・ネーラはマルヴァジア種の黒ブドウ、いわゆる赤用の品種。マルヴァジア・ビアンカが白用。レッチェの土地のものとブリンディジの土地のもので区別されているようです。

生産地区は、レッチェ県のコペルティーノおよび周辺のカルミナーノ、アルネサーノ、モンテローニなど。

また12時間から24時間の果皮からの色素抽出でのロゼが認められています。これはマチェラチオーネ(マセラシオン)で”赤”になるだいぶ手前でやめるということ。
赤のリゼルヴァは最低2年の熟成が義務。

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今回のアポッローニオ社の“ディヴォート”はネグロアマーロ種70%、モンテプルチアーノ種30%。2年のフランス樽熟成の後、1年のボトル内熟成となっています。ただそのまますぐに出荷するというわけではなく、十分な落ち着きとまとまりが出てきた頃合に出荷しているようです。
今回のボトルは2001年ですが、乾いた印象はそこまで強く感じず、スムーズでジューシーな果実味が充実しています。糖や甘草などの香りもあるので、渇きがあって渋みや苦味が強い赤ワインを得意でない方でも楽しめる南の熟成赤ワインといえそうです。エノテカでもグラスで試された人たちの評判がかなり良い!

アポッローニオ社は4代つづくプーリアを代表するワイナリーで20近くのラベルを生産していますが、今回のコペルティーノ・リゼルヴァ“ディヴォート”はフラッグシップというべきもの。

他には
サリーチェ・サレンティーノDOC(ネグロアマーロ、マルヴァジア・ディ・レッチェ、マルヴァジア・ディ・ブリンディジ)
スクインツアーノDOC(ネグロアマーロ、サンジョヴェーゼ、マルヴァジア・ディ・レッチェ、マルヴァジア・ディ・ブリンディジ)

また樽熟成を1年行うネグロアマーロ種100%のロゼや、彼らのプレミアボトルというべき、IGTサレント“ヴィーニャ・ヴィトゥリッリ・グランデ”という長熟赤ワインがあります。
(プリミティーヴォ50%、アレアティコ30%、ネグロアマーロ20%で72ヶ月樽熟成、12ヶ月ボトル内熟成)

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過去記事のIGTサレント“レ・ブラーチ”を擁するモナチもコペルティーノの生産者。南の赤ワインに手を出したことがない方や今まであまりいい印象をお持ちでない方はぜひ両方とも試してみてくださいね!

プーリア参考過去記事
DOC SALICE SALENTINOROSSO "RIMITONE DEI GRECI" 2004
生産者 CANTINE PAOLO LEO

IGT SALENTO "LE BRACI" 2001
生産者 AZIENDA MONACI


DOP GIOIA DEL COLLE PRIMITIVO RISERVA "TURITTO" 2006
生産者 CANTINA GENTILE


IGT ROSSO DEL SALENTO "NERO" 2007
生産者 CONTI ZECCA


エノテカで売っているAPOLLONIO社のワイン
 
お知らせ
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2012年08月29日

IGT ロッソ・デル・サレント “ネーロ” CONTI ZECCA

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名称IGT rosso del salento "NERO"
収穫年2007年
カテゴリーIGT
品種ネグロアマーロ種70%、カベルネ・ソーヴィニョン種30%
生産地域プーリア州レッチェ県レヴェラーノ
生産者CONTI ZECCA社(FACEBOOK有り
料理しっかりした味わいのパスタ、肉のセコンド全般、子羊のグリルなど
コメント甘酸っぱい、ジューシーな果実味、イチジクのジャム、チェリー酒、黒糖、カカオ、スムーズ、柔らかみ、上品な、バランスの良い
みなさんこんにちは。エノテカは暑さに負けじと営業中です!先週からフランス人の観光のお客さんがよく来店します。彼らは車でトスカーナにバカンスに来るので、ワインの購入も躊躇ありません。(笑)
また今日はトレントで研鑽を積む日本人ソムリエの友人がフィレンツェで研修中のコックさんを連れて訪ねに来てくれました。同じ業界でのいろんな出会いはお互い刺激になりますね。

さて、今回はプーリア州よりIGTの赤辛口のご紹介したいと思います。プーリア州は南イタリアの州で長靴のちょうどヒール(かかと)に位置している州です。バーリが州都でワインの生産も大変盛んな州です。
“ロッソ・デル・サレント”とは「サレントの赤」の意。サレントとはプーリア州のブリンディジ県・ターラント県・レッチェ県で構成されるアドリア海とターラント湾に挟まれる半島部のことを指しています。


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プーリア州の主な赤ワイン用品種

ネグロアマーロ
プリミティーヴォ(プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア、ジョイア・デル・コッレ)
ネーロ・ディ・トロイア
アリアニコ
ボンビーノ・ネーロ
モンテプルチアーノなど

プーリアの最も重要な土着品種の1つのネグロアマーロ種。レッチェ県とその北ブリンディジ県境のサリーチェ・サレンティーノDOC、レッチェ県コペルティーノDOC、ブリンディジDOCなどネグロアマーロ種主体。(ターラント県リッツァーノDOC、レッチェ県レヴェラーノDOC、ナルドDOCなども産出。)

南らしい開放的で野性味溢れるワイン、ジューシーで甘酸っぱい果実味が特徴としてあるように思います。

その地元品種にカベルネのブレンドということで、深みとコクが加わった一本が今回のコンティ・ゼッカ社の“ネーロ”。カベルネ配合でバリック18ヶ月に3000L樽12ヶ月、瓶内6ヶ月の熟成。
柔らかみや上品さは感じやすく、しっかり樽を使っているわりに木樽の荒々しいニュアンスは感じませんでした。カベルネ特有の野菜香も主張しすぎずバランスの良い、上品でとても魅力ある一本に仕上がっています。

合わせるセコンド料理としては少し甘みのあるソースの肉料理が引き立ちそうです。

コンティ・ゼッカはこの地区レヴェラーノの重鎮ワイナリーで多数のラベルを生産。セレクションとして今回のネーロの他に、赤TERRAテッラ(アリアニコ85%ネグロアマーロ15%)、白LUNAルナ(マルヴァジア50%、シャルドネ50%)、白SOLEソーレ(マルヴァジア90%、モスカート10%)などがあり、プリミティーヴォ種やフィアーノ種の畑もあるようです。

プーリアワイン過去参考記事
DOC SALICE SALENTINO ROSSO "RIMITONE DEI GRECI" 2004
生産者 CANTINE PAOLO LEO

IGT SALENTO "LE BRACI" 2001
生産者 AZIENDA MONACI


DOP GIOIA DEL COLLE PRIMITIVO RISERVA "TURITTO" 2006
生産者 CANTINA GENTILE



エノテカで売っているCONTI ZECCA社のワイン

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2011年10月27日

DOP ジョイア・デル・コッレ プリミティーヴォ リゼルヴァ “トゥリット” CANTINA GENTILE


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名称Gioia del Colle Primitivo DOP riserva "TURITTO"
収穫年2006年
カテゴリーDOP
品種プリミティーヴォ種
生産地域プーリア州バリ県
生産者CANTINA GENTILE
料理赤身肉ベースのセコンド、熟成チーズなど
コメントタバコ、茶葉、熟したチェリー、濃い赤や紫を想像させるジューシーな甘酸っぱいフルーツ、ブラックペッパー、ヴァニラ、柔らかい苦味、心地よく消えていく余韻、上品な味わい
さて、前回の記事のワイン審査委員会にて審査された約40本のニューカマーワインの中からプーリアのワインを1本ご紹介します。
ジョイア・デル・コッレDOPです。DOPは原産地呼称の新表示で、DOCGとDOCが対象になっています。今のところはどちらで表示しても良いようですが、DOP表記のワイナリーもたまに見かけるようになりました。

さて僕もあまり知らないプーリア州のジョイア・デル・コッレDOCを一緒に学びましょう^^
ジョイア・デル・コッレDOCは1987年に認可を受けたDOC地区で、バリ県のジョイア・デル・コッレおよびその周辺のコムーネ(区域)で生産が認められているワインです。

赤ワインの認可ブドウはやや複雑。

プリミティーヴォがベース。(50〜60%)
+モンテプルチアーノ、サンジョヴェーゼ、ネグロアマーロ、マルヴァジア・ネーラの中から残りのブレンドとなる。マルヴァジアに限り最大でも10%。

今回のTURITTOのようにPRIMITIVO表示があるものはプリミティーヴォ・イン・プレッツァです。
(ミニイタリア語ワイン講座 IN PUREZZA=100%)

※白はトレッビアーノ・トスカーノ種が50%から70%含まれ、残りは地元の白ブドウとのブレンドになります。アレアティコの甘口もあるようです。

今回の『プリミティーヴォ・リゼルヴァ』はワイン法的に、さらに制限があり最低アルコール度数14度(ノーマルは11、5度、プリミティーヴォ表示は13度)、2年以上の熟成義務を経て出荷となります。

このカンティーナ・ジェンティーレ社のボトルは、しっかりとした構成で複雑な味わい。ベースとなる甘酸っぱい熟した南の果実味の他に茶葉などの乾燥した草の香り、上品なヴァニラの香り、重たさのあとに溶けて消えていく印象は丁寧な造りを感じさせました。必ず審査を通ってリスト入りするだろうワインです。
HPでは過去『Maggior Turitto』という名でIGTカテゴリーで生産していたようです。

こういった出会いが楽しくてやめられまへん。。
 
お知らせ
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nobufico at 06:46|PermalinkComments(21)

2011年06月27日

IGT サレント “レ・ブラーチ” MONACI

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名称IGT Salento "LE BRACI"
収穫年2001年
カテゴリーIGT
品種ネグロアマーロ種100%
生産地域プーリア州レッチェ県コペルティーノ
生産者AZIENDA MONACI
料理しっかりした味わいのパスタ、肉のグリル、セミハードチーズなど
コメント淵がオレンジががったやや濃いルビー色、南を連想させる熟した果実、プラム、枯葉、タバコ、糖度、スパイス
南イタリアから、ネグロアマーロ種100%の赤ワインをご紹介します。
イタリア半島の“かかと”に位置するプーリア州のレッチェ県コペルティーノのIGTワイン。
ブドウ自体はサリーチェ・サレンティーノDOCやブリンディジDOC、コペルティーノDOCなどに使用されます。南イタリアの重要なブドウ品種のひとつです。
01年のボトルなので枯葉、タバコを思わせる香りがありますが、ベースとなる果実味は攻撃的で、南の赤、紫色の熟した果実を連想させます。ワインはフルーツからできてんだなーと当たり前のことを意識させるほど。とはいえ決して“フルーティなワイン”と一言ですむような単純なものではなくて、奥ゆかしさ、独特の苦味・スパイスの深さを感じることができると思います。あともちろんワイン自体辛口なんですが、エキゾチックな甘味・旨みも感じます。余韻もあり。
プーリアというひとつの国のワインを味わったかのような気分です。
エノテカの同僚ソムリエも絶賛の南の赤。

あとこのコペルティーノって産地は、多分知らない方も多いと思いますし、僕もトスカーナなんでそんなに知らないですが、何か銘醸地の匂いがぷんぷんしますー!前に試飲したAPOLLONIOのDOCコペルティーノ・リゼルヴァもクオリティー高かったです。


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nobufico at 00:20|PermalinkComments(3)

2009年12月01日

DOC サリーチェ・サレンティーノ ロッソ リミトーネ・デイ・グレーチ

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名称DOC サリーチェ・サレンティーノ ロッソ リミトーネ・デイ・グレーチ
収穫年2004年
カテゴリーDOC
品種ネグロアマーロ80% マルヴァジア・ネーラ・ディ・レッチェ20%
生産地域プーリア州
生産者 CANTINE PAOLO LEO社
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コメントプルーン、イチゴ、チェリーなどのフレッシュな果実味、スムーズで軽快なアタック、おいしい
プーリア州は、長靴に例えられるイタリア半島のかかとのヒールの部分にあります。山岳地帯がなく、台地や平野からなり気候は暑い。ここではバラエティーに富んだワインが造られていて、ロゼや甘口のものも評価が高いとのこと。ワインの歴史も紀元前2000年ころからで、まさにワインの地というにふさわしい州。(古代ギリシャ人たちは羨望を込めてプーリアを『エノトリア(ワインの地)』と呼んだ)
また飲みやすく低価格な赤ワインもたくさんあって、ここではプリミティーヴォという品種(アメリカで一大人気を博したジンファンデル種と同種)やこのネグロアマーロ種から造られたものが有名です。
ブリンディジ、カステル・デル・モンテ、サリーチェ・サレンティーノ、プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリアなどが名醸地区。
このサリーチェ・サレンティーノは小ぶりなワインでとても飲み心地の良いワインでした!

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http://www.enoteca-italiana.it/w2d3/v3/view/enoteca/enosito2/pubblica/esc_en.html


nobufico at 04:51|PermalinkComments(34)