DOC
2011年07月29日
DOC カリニャーノ・デル・スルチス スーペリオーレ “テッレ・ブルーネ” CANTINA SANTADI
名称 | Carignano del Sulcis DOC superiore "TERRE BRUNE" |
収穫年 | 2006年 |
カテゴリー | DOC |
品種 | カリニャーノ95%、ボヴァーレ5% |
生産地域 | サルデーニャ州カルボーニア=イグレージアス県 生産者CANTINA SANTADI社 |
料理 | 赤身肉、仔牛、仔山羊など |
コメント | やや深みのあるルビー色、しっかりとした構成、野性的なチェリー、梅、干し草、甘草、ココア、飲む込んだあとに熱を感じる、余韻長め |
島南西部スルチスを中心とした地域で生産が認められています。ロゼや甘口、新酒もあります。
カリニャーノ種85%以上で生産されるのが辛口の赤です。カリニャーノはスペインからもたらされた種とされますが、南仏のカリニャン種と同種です。
イタリアではこのサルデーニャくらいでしか栽培されていないのではないかと思います。
特徴的なのは梅のような、甘酸っぱいニュアンスのある果実感。干草のような香りもあります。アルコールは14、5%とやや高めなのですが、消毒液のような鋭いアルコールの香りのようなものはそんなに感じませんでした。タンニンや酸味もしっかり生きてて、バランスも良いと思います。
飲み心地の滑らかに消えていくやさしいニュアンスに丁寧な造りを感じさせます。飲み込んだあとはアルコールの熱が残り暖かい印象。しっかりとした構成の辛口でした。
サンターディのラベルとしては、同DOCのリゼルヴァ(カリニャーノ100%)、ヴァッリ・ディ・ポルトピーノのIGT(カリニャーノ主体にシラー)などもあります。
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nobufico at 08:50|Permalink│Comments(37)│
2011年07月22日
DOC トレッビアーノ・ダブルッツォ “カステッロ・ディ・セミヴィーコリ” MASCIARELLI
名称 | Trebbiano d'Abruzzo DOC "CASTELLO DI SEMIVICOLI" |
収穫年 | 2007年 |
カテゴリー | DOC |
品種 | トレッビアーノ・ダブルッツォ種100% |
生産地域 | アブルッツォ州 生産者MASCIARELLI社 |
料理 | きのことトリュフのパスタ、魚のグリル、ホタテのバターソテー |
コメント | 粘性のある、パイナップル、桃のニュアンス、カリン、レモンの皮、はちみつ、水あめ、ヴァニラ、滑らかでコクのある、心地よい苦味、綺麗で上品な酸 |
アドレア海沿いを中心に4つの県と広範囲で生産され、年間の生産量は約3000万本とイタリアの白生産の中ではかなり多いDOCです。
法的にはトレッビアーノ・ダブルッツォ種(ボンビーノ・ビアンコともいう)を85%以上が義務付けられていて、熟成は最低4ヶ月となっています。
造り方でニュアンスは色々変わると思いますが、基本的にトレッビアーノ・ダブルッツォDOCはスーパーなどでも低価格帯からある日常消費用のワインという趣があります。キレのあるライトな辛口のものが多いと思います。
しかし今回のマシャレッリ社のボトルは、まず14%のアルコールということでコクがあり、パイナップルなどのトロピカルフルーツ、かりん、水あめなどの風味、余韻の苦味はシャルドネ種に似た心地よさがあります。樽香から感じることが多い『ヴァニラ』という甘いニュアンスをつかいましたが、実際は樽熟成はしておらず、ステンレス1年、ボトルで1年の熟成です。重たさ、コクがあって、樽香のしない辛口タイプをお好みの方にはぜひ試してもらいたいエレガントでしっかりとした構成のトレッビアーノ・ダブルッツォの白でした。
マシャレッリ社は1981年より続く、アブルッツォの優良生産者の一つです。
確かにこりゃ美味い。。
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nobufico at 05:57|Permalink│Comments(42)│
2011年07月08日
DOC コッリ・オリエンターリ・デル・フリュウリ メルロー “ソットカステッロ・ロッソ” VIGNA TRAVERSO
名称 | Colli Orientali del Friuli DOC rosso Merlot "SOTTO CASTELLO ROSSO" |
収穫年 | 2006年 |
カテゴリー | DOC |
品種 | メルロー種100% |
生産地域 | フリュウリ・ヴェネツィア・ジューリア州ウディネ県 生産者 VIGNA TRAVERSO社 |
料理 | 狩猟肉、豚肉のグリル、熟成チーズ |
コメント | 深みあるガーネット、芳醇、カシス、黒イチゴの果実味のコクとやわらかみ、ブラックペッパー、野菜のニュアンス、腐葉土、黒糖、コーヒー、カカオ、重厚感、エレガントなタンニン |
フリュウリで2番目に大きい都市ウディネ(人口10万人ほど)の東に位置する丘陵地の広がる地区です。
※サッカー好きな方ならご存知かもしれませんが、ウディネはセリエAの『ウディネーゼ』というチームのホームです。
コッリは丘陵、オリエンターリは東の、ということで、『フリュウリの東の丘陵地』という意味です。
フリュウリのDOCコッリォもそうですが、ワイン法で認められているブドウ品種が赤・白ともにかなり多いので、概して『DOCコッリ・オリエンターリ・デル・フリュウリとは、こういう味わいのもの』と定義づけることはできません。
ヴィーニャ・トラヴェルソ社は、以前ヴィーニタリーでもお邪魔した『オルネッラ・モロン』家所有のワイナリーですが、実際色々な品種のワインを生産しています。
白
リボッラ・ジャッラ種
ピノ・グリージョ種
シャルドネ種
トカイ・フリウラーノ種
ソーヴィニョン種
に
『ソットカステッロ』と名づけられたセレクション
トカイ・フリウラーノ80%・シャルドネ20%
赤
スキオッペッティーノ種
メルロー種
カベルネ・フラン種
レフォスコ種
『TOROJ』メルロー種40%、レフォスコ・ダル・ペドゥンコロ種30%、スキオッペッティーノ種30%
そして今回のセレクション
メルロー100%の『ソットカステッロ・ロッソ』です。
(85%以上で品種名表示となります)
印象としては、北のワインは酸度があるワインというイメージがありますが、コクと糖度を感じる重みのあるワインです。ヴェネトのアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラを思わせるようなやわらかみの極み(もちろんブドウ品種は違いますが。)、重厚感、リッチなカカオやコーヒーの樽香(14ヶ月フランス製新樽熟成、50%は225L、50%は112L)があります。
ちなみにフリュウリ・ヴェネツィア・ジューリア州には、DOCGでコッリ・オリエンターリ・デル・フリュウリ・ピコリットというピコリット種からなる甘口がありますが、いまだに出会ったことがありません。(エノテカにもありません)
リグーリア州チンクエテッレのシャッケトラという甘口も希少性があるものみたいなので見たことがないです。
地元なら流通してるんでしょうかね。(ラマンドロならエノテカにもありますが)
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nobufico at 22:17|Permalink│Comments(45)│
2011年07月06日
DOC ヴァルカレピオ・ロッソ “ディオニシオ” IL CIPRESSO
名称 | Valcalepio DOC "DIONISIO" |
収穫年 | 2007年 |
カテゴリー | DOC |
品種 | メルロー種、カベルネ・ソーヴィニョン種 |
生産地域 | ロンバルディア州ベルガモ県 生産者 IL CIPRESSO社 |
料理 | 豚肉料理、きのこ・肉系パスタ類 |
コメント | 澄んだルビー色、軽快さ、青くささ、チェリー、程よいタンニン、乾いた印象、ピーマン、ホワイトペッパー |
ワイン法では、
白 ピノ・ビアンコ種かシャルドネ種が55〜80%
+ピノ・グリージョ種20〜45%
赤 メルロー種40〜75%
+カベルネ・ソーヴィニョン25〜60%
が義務付けられています。どちらにせよ混醸でなければならないDOCワインということですね。1976年にDOC地区として認定されています。
メルローやカベルネ主体のもので、しっかりとしたボディのものも多くありますが、今回のヴァルカレピオは飲み口は軽快で品種の独特の野菜の香りがしつこくなく、フレッシュで小ぶりな果実味、バランスよくスマートにまとまっています。
暑いこの時期はほんの少し冷やしてもいいかも。
コスト、質、素晴らしいです。グラスリストで考えるときに、品種・州別で加えるのも面白いワインです!
さてこのイル・チプレッソ社では、赤のリゼルヴァ、白、の他に2009年にDOCG認定の甘口『モスカート・ディ・スカンツォ』の生産も行っています。
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nobufico at 22:53|Permalink│Comments(8)│
2011年07月05日
DOC オルチア “ペトルッチ” PODERE FORTE
名称 | Orcia DOC "PETRUCCI" |
収穫年 | 2007年 |
カテゴリー | DOC |
品種 | サンジョヴェーゼ種100% |
生産地域 | トスカーナ州シエナ県オルチア 生産者 PODERE FORTE社 |
料理 | キアニーナ牛のステーキ、猪、野鳥などの狩猟肉 |
コメント | 透き通るルビー色、華やかで野性味のある香り、アタックはなめらかでいて、強い粘性を感じる、ビロードのような、野性味のあるチェリー、プラム、バラ、エレガント、ブラックペッパー、静かにやさしく消える余韻長め |
DOCオルチアの呼称ワインは、赤はサンジョヴェーゼ種を60%以上が義務付けられています。(白はトレッビアーノ主体)
僕の中で、オルチアのワインは『サンジョヴェーゼ主体で、日常的に飲める軽いもの〜中程度のボリュームのワイン』ということで、値段的にも、質的にも極端に可もなく不可もなく優等生のイメージでした。しかし去年の暮れにフィレンツェのホテルで行われた試飲会でこのポデーレ・フォルテのワインと出会い、このイメージは覆されました。試飲会のワイン自体もガイド誌で超高評価を得たものだけというセレクションだったのですが、その中でも素晴らしいパフォーマンスだったんです。オルチアの中にも、こういったスーパーボトルもあるんだな、と嬉しい驚きで、感心しちゃいました。
モンタルチーノでもキァンティでもモンテプルチアーノでもスーパートスカーナでもない『シエナを誇るワイン』といえると思います。
今回試飲して一番印象的だったのは、まずワインの成分自体が結合し合って強く繋がっているイメージがありました。粘性と『ビロードのような』スムーズだけど、飲み応えがるような、といえば良いのかな。でも飲み込むと解けて柔らかく消えます。余韻も長い。
香りもサンジョヴェーゼの野性味、草木花の『自然』をワインになったあとも強く、生き生きと華やかに優雅に感じることができます。
フィレンツェの試飲会で飲んだ当時は、エノテカイタリアーナの取り扱いにはありませんでしたが、今年からリストに入りました。嬉しい!
安いワインではないですが、(それでも日本の2分の1くらいで買える?)特別な1本で選ぶときはお勧めしたいです。
同僚によれば、07年まだ少し若いと思うけど十分過ぎる旨さ。とのコメント
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nobufico at 18:49|Permalink│Comments(14)│